自動車の税金の手続き、行政書士に頼んでも大丈夫?税理士との違い

法律や制度に関すること

自動車を購入したり、家族から譲り受けたりしたとき。

名義変更などの手続きを進める中で、税金に関する書類が出てくることがあります。

そのとき、

「税金の書類は、税理士に頼まないといけないの?」

「行政書士に自動車の名義変更をお願いしたいけれど、税金の手続きも頼めるの?」

と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

税理士と行政書士は、どちらも法律で定められた業務を行う専門家です。

ただし、税金に関する手続きであれば、すべて税理士だけが行えるというわけではありません。

自動車税や軽自動車税の税務書類は、法律上、行政書士も作成することができます。

一方で、相続税や贈与税など、行政書士が税理士業務として取り扱うことのできない税金もあります。

この記事では、自動車に関係する税金の手続きについて、行政書士に依頼できることと、税理士に相談する必要があることを整理します。

自動車税の手続きは、行政書士にも認められています

税理士法では、税務代理や税務書類の作成、税務相談などを税理士の業務として定めています。

ただし、すべての税金について、税理士だけが税務書類を作成できるわけではありません。

税理士法第51条の2では、行政書士が自動車税や軽自動車税などに関する税務書類を作成できることが定められています。

そのため、自動車の登録や名義変更に伴って必要となる自動車税の申告書については、行政書士が作成することができます。

これは、行政書士が税理士と同じ業務をすべて行えるという意味ではありません。

法律によって、行政書士が取り扱うことのできる税務書類の範囲が定められているということです。

自動車重量税の手続きも行政書士に頼める?

自動車に関係する税金には、自動車税のほかに自動車重量税があります。

自動車重量税は、車検などの際に関係する税金です。

こちらについても、自動車の登録や車検に関連する手続きの中で、行政書士が取り扱うことがあります。

その背景には、税理士法上の取扱いの違いがあります。

自動車税や軽自動車税については、税理士法第51条の2に行政書士が税務書類を作成できる旨が定められています。

一方、自動車重量税は、税理士法第2条に定められた税理士業務の対象から除外されています。

そのため、行政書士も自動車重量税の作成を行うことができます。

このように、自動車に関係する税金であっても、法律上の取扱いは同じではありません。

自動車の名義変更や登録などに伴う手続きを依頼する際には、必要な書類や手続きの内容に応じて相談するとよいでしょう。

では、行政書士は相続税や贈与税も扱える?

ここは注意しておきたい点です。

自動車税や自動車重量税の手続きを行政書士が取り扱えるからといって、相続税や贈与税についても同じように対応できるわけではありません。

例えば、親から子へ自動車を譲る場合、車の価値や贈与の状況によっては、贈与税について検討が必要になることがあります。

また、親が亡くなり、自動車を相続する場合には、自動車の名義変更とは別に、相続税の申告が必要になることもあります。

このような場合、行政書士は自動車の名義変更や相続に必要な書類の作成などをお手伝いできますが、税理士業務に当たる相続税・贈与税の申告書の作成や、具体的な税額計算に関する税務相談を行うことはできません。

相続税や贈与税について判断が必要な場合は、税理士に相談しましょう。

自動車の名義変更と、相続税・贈与税の申告は、別の手続きです。

この違いを知っておくと、必要なときに適切な専門家へ相談しやすくなります。

行政書士と税理士、どちらに相談すればよい?

どちらに相談すればよいか迷った場合は、まず、何をしたいのかを整理すると分かりやすくなります。

  • 自動車の名義変更や登録を進めたい
    → 自動車手続きを扱う行政書士などに相談できます。
  • 名義変更に伴う自動車税・軽自動車税の申告書を作成したい
    → 法律上、行政書士も対応できます。
  • 自動車重量税に関係する登録・車検の手続きを進めたい
    → 手続きの内容に応じて、行政書士などに相談できます。
  • 相続税や贈与税がいくらになるのか知りたい
    → 税理士に相談しましょう。

もちろん、実際に依頼できる業務や対応範囲は、依頼先や個別の事情によって異なります。

税金の手続きだけでなく、自動車の名義変更なども必要な場合は、それぞれの手続きの関係を整理しておくことが大切です。

自動車の相続では、名義変更と税金を分けて考えましょう

例えば、親が亡くなり、子どもが自動車を相続するケースを考えてみます。

この場合、自動車については、相続人や相続関係を整理したうえで名義変更を進める必要があります。

一方、相続財産全体について相続税の申告が必要かどうかは、自動車だけで決まるものではありません。

預貯金や不動産など、ほかの相続財産も含めて判断する必要があります。

そのため、自動車の名義変更は行政書士に相談し、相続税については税理士に相談するというように、手続きに応じて相談先を分けることもできます。

また、相続手続き全体について、行政書士にできることと、ほかの専門家に相談した方がよいことを知りたい方は、「相続手続きで行政書士がお手伝いできること・できないこと」もご覧ください。

相続手続きで行政書士がお手伝いできること・できないこと
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  • 相続や贈与に伴う自動車の名義変更
  • 普通車・軽自動車・バイクの登録手続き
  • 名義変更に伴う自動車税などの申告手続き
  • 車庫証明や保管場所届出に関する手続き
  • ナンバープレート交換など、登録に伴う手続き

税金の手続きは、種類によって法律上の取扱いが異なります。

自動車の登録や名義変更に伴う手続きと、相続税・贈与税の申告などを混同せず、それぞれの内容に応じて進めることが大切です。

自動車の名義変更など、行政書士が対応できる手続きについては、必要な書類や進め方を整理しながらお手伝いします。