相続手続きで行政書士がお手伝いできること・できないこと

相続

ご家族が亡くなられ、相続の手続きを進めることになったとき。

「何から始めればよいのかわからない」
「行政書士には、どこまでお願いできるのだろう」
「自動車や預貯金の名義変更も頼めるのだろうか」

このような疑問を持たれる方もいらっしゃると思います。

相続では、戸籍謄本などの書類を集めるだけでなく、自動車の名義変更や預貯金の払い戻しなど、さまざまな手続きが必要になることがあります。

ただし、相続に関する手続きは、すべての専門家が同じように対応できるわけではありません。

この記事では、行政書士がお手伝いできることと、ほかの専門家への相談が必要になることを整理してご紹介します。

行政書士がお手伝いできること

行政書士は、法律で認められた範囲で、相続に関する書類の作成や必要書類の収集、各種手続きのお手伝いを行います。

具体的には、次のような業務があります。

1.相続人や相続財産に関する調査

相続手続きを進めるためには、亡くなられた方の戸籍謄本などを集め、相続人を把握する必要があります。

また、相続財産には、自動車やバイク、預貯金など、さまざまなものがあります。

行政書士は、業務の範囲内で戸籍謄本などの収集や相続財産に関する調査をお手伝いできます。

2.遺産分割協議書の作成

相続人が複数いる場合、誰がどの財産を引き継ぐのか、話し合いによって決めることがあります。

その話し合いで合意した内容を書面にまとめたものが、遺産分割協議書です。

行政書士は、相続人間で合意した内容に基づき、遺産分割協議書の作成をお手伝いできます。

ただし、相続人同士で意見が対立している場合に、特定の相続人の代理人として交渉することはできません。

3.自動車・バイクの名義変更

相続財産に自動車やバイクが含まれている場合、引き継ぐ方への名義変更が必要になることがあります。

行政書士は、対象となる車両や相続の状況に応じて、必要書類の収集・作成や名義変更の手続きをお手伝いできます。

相続した自動車を売却する場合など、引き継ぐ方と売却先が異なるケースでは、手続きの進め方にも注意が必要です。

4.ナンバープレート・封印の交換

相続に伴う名義変更や住所の変更などにより、ナンバープレートの交換が必要になる場合があります。

普通自動車では、条件によって封印に関する手続きも必要です。

行政書士は、対応できる範囲でナンバープレートの交換や封印の手続きをお手伝いできます。

5.預貯金の相続手続き

亡くなられた方の預貯金を引き継ぐ場合、金融機関で相続に関する手続きを行う必要があります。

行政書士は、業務の範囲内で、相続に必要な戸籍謄本などの収集や書類の作成、金融機関での手続きのお手伝いができます。

ただし、金融機関ごとに必要書類や取扱いが異なります。また、金融機関が認める手続きの方法や委任の範囲に従う必要があります。

6.自賠責保険証明書の名義変更

自動車やバイクを相続した場合、車両の名義変更だけでなく、自賠責保険についても手続きが必要になることがあります。

行政書士は、必要書類の準備や、自賠責保険の契約者変更などの手続きをお手伝いできます。

具体的な手続きや必要書類は、保険会社などの取扱いによって異なります。

行政書士がお手伝いできないこと

行政書士には対応できない業務もあります。相続の状況によっては、別の専門家への相談が必要です。

1.相続人同士の争いに関する代理交渉

「自分が多く相続するべきだ」
「遺産の分け方に納得できない」

このように相続人同士で争いが生じている場合、行政書士が一方の代理人として交渉することはできません。

遺産分割をめぐる争いや法律上の紛争については、弁護士への相談が適しています。

2.不動産の相続登記

土地や建物を相続した場合には、不動産の名義変更登記が必要になることがあります。

登記の申請については、司法書士などの専門家に相談することになります。

行政書士が遺産分割協議書などを作成する場合でも、登記申請そのものを行政書士の業務として行うことはできません。

3.相続税の申告

相続財産の金額などによっては、相続税の申告が必要になることがあります。

相続税の申告や税務相談については、税理士に相談してください。

4.家庭裁判所での調停や訴訟の代理

相続人同士の話し合いがまとまらず、家庭裁判所で遺産分割調停などを行う場合があります。

こうした裁判所での手続きについて、行政書士が代理人として対応することはできません。必要に応じて弁護士などの専門家に相談しましょう。

相続手続きは、内容に応じて相談先を選ぶことが大切です

相続では、ひとつの手続きだけでなく、複数の手続きを並行して進めなければならないこともあります。

例えば、自動車を相続した場合には、相続人に関する書類を集めたうえで、車両の名義変更を進めます。預貯金や不動産も相続する場合には、それぞれに応じた手続きが必要です。

すべてを一人の専門家に依頼できるとは限りませんが、手続きの内容に応じて相談先を選ぶことで、進め方がわかりやすくなります。

  • 自動車・バイクの相続に伴う名義変更
  • 相続手続きに必要な戸籍謄本などの収集
  • ナンバープレート・封印の交換
  • 自賠責保険証明書の名義変更

相続の状況や財産の種類によって、必要な手続きは異なります。

よくある質問(Q&A)

Q1. 名義変更やナンバープレート交換も行政書士に頼めますか?
Q2. 遺産分割協議書も作ってもらえますか?
Q3. 遠方にある車の相続手続きもお願いできますか?
Q4. 車検や自賠責保険の手続きも必要ですか?