自動車の共有名義とは?相続で車を共有する場合の注意点

相続

自動車を相続したとき、相続人のうち1人が車を取得する場合もあれば、複数の相続人が共同で所有する場合もあります。

複数の人が1台の自動車を共同で所有することを「共有」といいます。

例えば、父親が亡くなり、母親と子どもが相続人になった場合、相続した自動車を母親と子どもの共有名義にすることも考えられます。

一方で、共有名義にすると、車の売却や名義変更をしたいときに、ほかの共有者との調整が必要になることがあります。

「とりあえず共有名義にしておけばよいのだろうか」
「共有名義の車は、1人だけで売却できるのだろうか」
「相続人に未成年の子どもがいる場合はどうすればよいのだろうか」

このような疑問をお持ちの方に向けて、自動車の共有名義の基本と、相続した車を共有する場合の注意点をご紹介します。

自動車を共有名義にするとは?

自動車の共有とは、1台の車を複数の人が共同で所有することです。

例えば、父親が亡くなり、相続人である母親と子どもが自動車を共同で相続する場合などが考えられます。

相続財産は自動車だけとは限りません。預貯金や不動産など、ほかの財産も含めて、相続人の間で分け方を考えることになります。

そのため、自動車についても、誰が取得するのか、複数人で所有するのかを整理する必要があります。

相続によって共有になる場合には、法定相続分に応じて相続するケースと、遺産分割協議によって共有にするケースがあります。

どのような経緯で共有になったのかによって、その後の手続きや必要書類が異なることがあるため、注意が必要です。

相続した自動車を共有名義にするメリット・デメリット

共有名義にするメリット

相続人が複数いる場合、自動車を共有名義にすることで、複数の相続人が共同で所有する形にできます。

例えば、母親と子どもが相続人であり、どちらか一方だけが車を取得するのではなく、共同で所有する形を選ぶことも考えられます。

また、相続の状況によっては、遺産分割協議を行わず、法定相続分に応じた相続として手続きを進める方法もあります。

ただし、共有名義にすることが、すべての相続人にとって最適とは限りません。車を誰が使うのか、将来売却する予定があるのかなども考えておくことが大切です。

共有名義にするデメリット

共有名義にすると、将来、車を売却したり、特定の人の単独名義に変更したりするときに、ほかの共有者との調整が必要になることがあります。

例えば、母親は車を使い続けたいと考えている一方で、子どもは売却したいと考えている場合、意見がまとまらない可能性があります。

また、共有者の1人が車を使用している場合でも、税金や保険料、車検費用などを誰が負担するのか、あらかじめ話し合っておいたほうがよいでしょう。

共有名義にすれば相続の問題がすべて解決するわけではありません。 将来の使用方法や売却の予定も踏まえて、所有の形を考えることが大切です。

共有名義の自動車は誰が使える?

共有名義の自動車は、複数の人が共同で所有している車です。

ただし、共有名義だからといって、実際に誰が車を使用するのか、維持費を誰が負担するのかまで自動的に決まるわけではありません。

例えば、母親と子どもが共有名義で相続した車を、母親が日常的に使用するケースが考えられます。

この場合、次のような点について話し合っておくと安心です。

  • 普段、誰が車を使用するのか
  • 自動車税などの負担を誰がするのか
  • 車検費用や修理費用を誰が負担するのか
  • 将来、車を買い替えたり売却したりするときはどうするのか

家族間では、こうした取り決めをしないまま車を使い続けることもあるかもしれません。

しかし、後から意見が食い違うこともあるため、使用方法や費用負担について話し合っておくことをおすすめします。

共有名義の自動車は1人だけで売却できる?

共有名義の自動車を売却したい場合には、注意が必要です。

例えば、母親と子どもの共有名義になっている車について、母親が単独で売却しようと考えたとします。

母親も所有者の1人ですが、それだけで車全体を自由に売却できるわけではありません。ほかの共有者の権利や、売却に必要な手続きが関係するためです。

車全体を売却する場合には、共有者間で話し合い、必要な同意や書類を整えることが重要です。

特に、共有者に未成年の子どもがいる場合には、子どもの財産に関わる手続きとして、親が子どもを代理して進められるかどうかも問題になります。

共有名義の車を売却したい場合は、登録内容や共有に至った経緯を踏まえて、必要な手続きを進めることが大切です。

共有名義の自動車を1人の名義に変更したい場合

共有名義の自動車について、特定の人が引き継ぐことになった場合には、単独名義への変更手続きを検討することになります。

例えば、母親と子どもの共有名義になっている車を、母親だけの名義に変更したい場合です。

相続による場合には、相続関係を示す戸籍謄本などや、遺産分割協議書などが関係することがあります。

また、未成年の子どもが共有者になっている場合、親が子どもの代理人として手続きを進めることによって、利益相反の問題が生じる可能性があります。

共有名義に変更した後であっても、単独名義に変更する段階で別の問題が生じることがあるため、将来の予定も考えておくことが大切です。

共有名義にする前に考えておきたいこと

相続した自動車を共有名義にする場合には、現在の手続きだけでなく、将来のことも考えておく必要があります。

例えば、次のような点です。

  • 相続した車を誰が使用するのか
  • 維持費や税金を誰が負担するのか
  • 将来、車を売却する予定があるのか
  • いずれ特定の人の単独名義に変更する予定があるのか
  • 未成年の子どもが相続人になっているか

相続した自動車を共有名義にすること自体が、必ずしも問題になるわけではありません。

しかし、後から売却や名義変更をしようとしたときに、共有者間の調整や追加の手続きが必要になることがあります。

相続人それぞれの状況や、車を今後どのように使用するのかを考えたうえで、適切な方法を選ぶことが大切です。

ゆめのほし行政書士事務所では、名古屋ナンバー管轄の自動車・バイクの手続きについて、次のようなお手伝いをしています。

  • 相続による自動車の名義変更
  • 相続に関係する必要書類の準備
  • 相続した自動車の名義変更に関する手続き
  • 共有名義から単独名義に変更する際の手続き

相続の状況によって、必要な書類や手続きは異なります。

なお、特別代理人の選任が必要かどうかなど、家庭裁判所での手続きや法律上の判断が関係する場合には、弁護士などの専門家や家庭裁判所への相談が必要になることがあります。

自動車の相続では、名義変更の方法によって、その後の手続きが変わることもあります。今後の使用や売却の予定も踏まえて、無理のない方法を考えることが大切です。