車を遺言書で残したいときの費用は?公正証書遺言の費用と気をつけたいこと

相続

「自分が亡くなった後、今乗っている車を子どもに残したい」
「家族以外の人に、愛用してきたバイクを引き継いでもらいたい」

このように考えたとき、遺言書を作っておく方法があります。

遺言書には、預貯金や不動産だけでなく、自動車やバイクについても記載できます。

今回は、車やバイクを遺言書で残したいときに知っておきたい、公正証書遺言の費用と気をつけたいことをご紹介します。

公正証書遺言とは?

公正証書遺言とは、公証人が本人の希望を確認し、法律に定められた手続きに沿って作成する遺言書です。

自分で全文を書く方法とは異なり、公証人が関わって作成するため、書き方の間違いなどによって遺言書が無効になる心配を減らせます。

作成した遺言書の原本は公証役場で保管されます。

自分が亡くなった後に、誰に車やバイクを引き継いでもらいたいのかを、あらかじめ決めておきたい場合にも利用できます。

公正証書遺言を作る費用はいくら?

公正証書遺言を作成するときは、公証役場に支払う手数料が必要です。

この手数料は、車の台数だけで決まるものではありません。遺言によって財産を受け取る人ごとに、受け取る財産の価額をもとに計算します。

車だけでなく、預貯金や不動産なども遺言書に記載する場合は、それらの財産も関係します。

公証役場に支払う手数料の例

2025年10月1日以降、公正証書の作成手数料は改定されています。

たとえば、遺言によって特定の人が受け取る財産の価額が50万円以下の場合、基本となる手数料は3,000円です。

また、遺言の対象となる財産の価額の合計が1億円以下の場合は、原則として「遺言加算」として13,000円が加わります。

そのため、条件によっては、基本手数料3,000円と遺言加算13,000円を合わせて16,000円となります。

ただし、これは一例です。複数の人に財産を残す場合は、それぞれの財産の価額に応じて計算されます。また、証書の枚数などに応じて追加の費用がかかることもあります。

実際の手数料は財産の内容や遺言書の作成方法によって異なるため、事前に公証役場で確認しましょう。

詳しくは、日本公証人連合会の公正証書遺言の手数料についての案内をご覧ください。

公正証書遺言には証人2人以上の立会いが必要

公正証書遺言を作成する際には、法律上、原則として証人2人以上の立会いが必要です。

証人は自分で用意することもできますが、誰でも証人になれるわけではありません。たとえば、未成年者や、遺言によって財産を受け取る人などは、証人になることができません。

証人を用意するのが難しい場合は、公証役場に紹介を依頼する方法もあります。その場合、証人への謝礼などが必要になることがあります。

証人の手配も含め、作成に必要な費用や準備について、あらかじめ公証役場に確認しておきましょう。

行政書士などの専門家に依頼する場合

公証役場に支払う手数料とは別に、行政書士などの専門家に遺言書の内容をまとめるための支援を依頼する場合は、別途報酬が発生します。

報酬は依頼先や依頼する内容によって異なります。遺言書の内容を整理したい場合や、車以外の財産も含めて検討したい場合は、依頼する前に支援の範囲と費用を確認しておくと安心です。

また、専門家への報酬と、公証役場に支払う手数料は別の費用です。両方を分けて考えておきましょう。

車を遺言書で残すときに気をつけたいこと

1.誰に、どの車を残すのか明確にする

遺言書には、誰に財産を引き継いでもらいたいのかを、できるだけ分かりやすく記載することが大切です。

車についても、どの車を誰に残すのかが分かるようにしておきましょう。

車検証などを確認し、登録番号や車台番号など、車を特定できる情報を整理しておくと役立ちます。

2.車以外の財産や家族の状況も考える

遺言書を作成するときは、車だけでなく、預貯金や不動産などの財産についても考えておくことが大切です。

また、遺言の内容によっては、ほかの相続人の遺留分が問題になる場合もあります。

車を特定の人に残したいと考えている場合でも、財産全体や家族の状況を踏まえて内容を検討しましょう。

3.遺言書を作っても、車の名義変更は別に必要

遺言書を作成しただけで、自動車の登録名義が自動的に変わるわけではありません。

遺言者が亡くなった後、車を引き継いだ人は、車の種類や登録状況などに応じて名義変更の手続きを行う必要があります。

手続きに必要な書類は、車の状況や遺言書の内容などによって異なります。

また、車検証に記載された所有者が本人ではない場合などは、別途確認が必要になることもあります。

遺言書を作成する費用と、車を引き継いだ後の名義変更にかかる費用は別のものです。両方を考えておくことが大切です。

自動車やバイクを遺言書によって引き継いだ場合、その後に名義変更などの手続きが必要になることがあります。

当事務所では、名古屋ナンバー管轄の自動車・バイクの手続きについて、次のような内容を取り扱っています。

  • 自動車・バイクの名義変更
    遺言によって車やバイクを引き継いだ際の名義変更手続き
  • 相続による名義変更
    ご家族が亡くなり、自動車やバイクを相続した際の名義変更手続き
  • 車庫証明の手続き
    普通車の名義変更などに伴い、車庫証明が必要となる場合の手続き…など