離婚することになり、夫婦で使っていた自動車をどちらか一方が引き継ぐことになった。
そんなとき、気になるのが自動車の名義変更です。
「離婚の話し合いで車を譲ってもらうことになったけれど、何か手続きが必要なの?」
「今までどおり車に乗っていれば問題ない?」
「元配偶者とはできるだけ連絡を取りたくないけれど、名義変更はできるの?」
このような疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。
離婚届を提出しても、自動車の名義が自動的に変わるわけではありません。
離婚に伴って自動車を引き継ぐ場合は、車検証に記載された所有者や、今後その車を誰が所有するのかによって、必要な手続きが変わります。
この記事では、離婚後に自動車を引き継ぐ場合の名義変更と、手続きを進める前に知っておきたい注意点を紹介します。
離婚したら自動車の名義変更は必要?
まず、離婚したという事実だけで、必ず自動車の名義変更が必要になるわけではありません。
大切なのは、離婚後に自動車を誰が所有することになったのかという点です。
元配偶者から自動車を譲り受ける場合
例えば、離婚に伴って夫名義の自動車を妻が引き継ぐことになったとします。
今後は妻が自動車を所有するのであれば、原則として、妻への名義変更(移転登録)が必要です。
夫婦間の話し合いで車を譲り受けることになった場合でも、運輸支局での登録手続きは別に行わなければなりません。
離婚協議書などに「自動車は妻が取得する」と記載していても、それだけで車検証の名義が変わるわけではありません。
名義を変えずに、そのまま乗り続けてもよい?
元配偶者が所有者のままでも、すぐに自動車を使用できなくなるとは限りません。
しかし、実際に車を引き継いで所有者が変わったのであれば、登録上の名義も実態に合わせる必要があります。
名義を変更しないままにしていると、売却や廃車の際に手続きが複雑になったり、所有者の協力が必要になったりすることがあります。
また、自動車の登録内容が実際の使用状況と異なる状態は、税金やリコールなどの通知に支障が生じる原因にもなります。
そのため、離婚後に車を引き継ぐことが決まったら、名義変更についても話し合っておくことが大切です。
車検証の「所有者」を確認することが大切
自動車の名義変更では、車検証に記載された所有者が重要になります。
車を普段運転している人と、登録上の所有者が同じとは限らないためです。
車検証の所有者が元配偶者の場合
車検証の所有者欄に元配偶者の氏名が記載されていて、その車を自分が引き継ぐ場合は、原則として所有者を変更するための手続きが必要です。
一般的には、譲渡証明書など、旧所有者から新所有者へ車を譲渡したことを示す書類を用意します。
所有者がディーラーやローン会社の場合
注意したいのが、車検証の所有者欄に自動車販売店やローン会社などの名前が記載されているケースです。
自動車ローンを利用して購入した場合などには、使用者と所有者が異なることがあります。
例えば、夫が普段から車を使用していても、車検証上の所有者はローン会社という場合があります。
このような車を離婚に伴って妻が引き継ぐ場合、夫婦間の合意だけで名義を変更できるとは限りません。
ローンの残額や契約内容、所有権の扱いなどによって、所有者側の手続きや承諾が必要になることがあります。
車を引き継ぐことが決まったら、まず車検証の所有者欄と使用者欄を見ておきましょう。
自動車の名義変更にはどのような書類が必要?
普通車の名義変更では、一般的に次のような書類が必要になります。
- 自動車検査証(車検証)
- 譲渡証明書
- 旧所有者の印鑑登録証明書
- 新所有者の印鑑登録証明書
- 委任状(代理人が手続きをする場合など)
- 申請書など、登録手続きに必要な書類
ただし、実際に必要となる書類は、所有者と使用者の関係、登録内容、申請方法などによって異なります。
また、車の使用の本拠の位置や保管場所の状況によっては、車庫証明が必要になる場合もあります。
離婚に伴って住所も変わる場合には、住所変更に関する手続きが必要になることもあります。
そのため、単に「車の名義を変えるだけ」と考えず、離婚後の住所や車の使用状況も踏まえて準備することが大切です。
なお、軽自動車は普通車と手続きや必要書類が異なります。普通車の書類をそのまま当てはめることはできません。
元配偶者が名義変更に協力してくれない場合は?
離婚後の自動車手続きでは、書類の準備以上に、元配偶者とのやり取りが問題になることもあります。
例えば、次のようなケースです。
- 元配偶者と連絡が取れない
- 譲渡証明書への記入を拒まれている
- 印鑑登録証明書などの必要書類を用意してもらえない
- 車を誰が取得するかについて、話し合いがまとまっていない
通常の名義変更では、旧所有者側の書類や協力が必要になるため、相手が応じてくれなければ、一般的な方法では手続きを進められないことがあります。
離婚協議書があれば名義変更できる?
離婚協議書に「自動車は妻が取得する」と記載されていれば、財産分与についての合意を示す資料にはなります。
しかし、離婚協議書があるからといって、必ずそれだけで自動車の名義変更ができるわけではありません。
登録手続きでは、所定の書類や登録上の要件を満たす必要があります。
また、そもそも車を誰が取得するのかについて争いがある場合は、自動車登録の手続きだけでは解決できません。
元配偶者が協力してくれない場合や、財産分与について意見が対立している場合は、状況に応じて弁護士などの専門家への相談も検討しましょう。
名義変更をしないままにすると、どのような問題がある?
離婚後、車を引き継いだものの、名義変更を後回しにしている方もいるかもしれません。
しかし、そのままにしておくと、後から困る可能性があります。
車を売却したいときに手続きが進まない
車を売却したり、廃車にしたりするときには、登録上の所有者が関係します。
自分が普段から使用している車でも、所有者が元配偶者のままであれば、自分の判断だけで手続きを進められない場合があります。
元配偶者との連絡が必要になる
離婚直後は連絡が取れていても、時間が経過すると、連絡先が変わったり、やり取りが難しくなったりすることがあります。
名義変更に必要な書類を後から用意してもらおうとしても、協力を得られない可能性があります。
税金や通知などに支障が生じることがある
自動車の登録内容が実態と異なっていると、税金やリコールに関する通知などで支障が生じるおそれがあります。
ただし、自動車税種別割の納税義務者の扱いなどは、登録内容や制度によって異なります。名義変更をすれば、あらゆる税金や保険の問題が自動的に解決するわけではありません。
自動車を引き継ぐ際には、登録手続きだけでなく、保険やローンなどの契約関係にも目を向けておきましょう。
離婚に伴う自動車の名義変更は、早めに準備しましょう
離婚に伴って自動車を引き継ぐ場合は、次の点を整理しておくと、手続きを進めやすくなります。
- 車検証上の所有者と使用者は誰か
- 自動車を誰が取得することで合意しているか
- ローンや所有権留保が残っていないか
- 離婚後の住所や車の使用場所はどうなるか
- 名義変更に必要な書類を用意できるか
離婚後の生活を落ち着かせることが優先になり、自動車の手続きまで手が回らないこともあるでしょう。
それでも、車を引き継ぐことが決まっているのであれば、登録手続きについても早めに準備しておくと安心です。
当事務所がお手伝いできること
ゆめのほし行政書士事務所では、離婚に伴って自動車を引き継ぐ方の名義変更など、名古屋ナンバーの自動車手続きをお手伝いしています。
例えば、次のような手続きでお困りの方をサポートします。
- 離婚に伴い、元配偶者名義の自動車を引き継ぐ
- 自動車の名義変更に必要な書類を準備する
- 車検証の所有者がディーラーやローン会社になっている
- 離婚後の住所変更と自動車の登録手続きを進めたい
- 名義変更とあわせて、車庫証明が必要になった
自動車の所有者や使用者、住所などによって、必要な手続きは異なります。
当事務所では、状況に応じて必要書類の準備から運輸支局での登録手続きまでお手伝いします。
離婚後の生活を整えるなかで、自動車の手続きまで手が回らない方もいらっしゃるでしょう。
名古屋ナンバーの自動車の名義変更でお困りの方は、行政書士への依頼もご検討ください。
なお、元配偶者との財産分与の争いや、名義変更への協力が得られないことによる法的な問題については、当事務所で対応できない場合があります。
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