相続した車はいくらの価値がある?価格を調べる方法と注意点

相続

ご家族が亡くなり、自動車を相続することになったとき。

「この車はいくらくらいの価値があるのだろう」
「古い車だけれど、売却できるのだろうか」
「家族の一人が車を引き継ぐ場合、ほかの相続人にどう説明すればよいのだろう」

このような疑問を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。

自動車は、年式や走行距離、車両の状態などによって価値が変わります。

相続した車の価格を調べる方法はいくつかありますが、何のために価格を知りたいのかによって、適した方法が異なります。

この記事では、相続した自動車の価値を調べる方法と、査定を依頼するときに気をつけたいことをご紹介します。

相続した車の価格を調べる方法

中古車買取業者に査定を依頼する

車を売却する予定であれば、中古車買取業者に査定を依頼する方法があります。

実際に車を買い取ってもらう場合、いくらで売却できるのかを知るための参考になります。

ただし、買取業者が提示する金額は、その業者が車を買い取る場合の価格です。

業者によって販売先や在庫状況、車種に対する需要、再販売にかかる費用などが異なるため、同じ車でも査定額に差が出ることがあります。

売却を検討している場合は、査定額だけで即決せず、必要に応じて複数の業者に相談することも選択肢の一つです。

インターネットで中古車相場を調べる

中古車販売サイトなどで、同じ車種や近い年式の車がいくらで販売されているかを調べる方法もあります。

おおよその市場価格を知るためには便利です。

ただし、掲載されている金額は販売価格であり、買取価格とは異なります。

車両の状態や走行距離、装備、修復歴なども価格に影響するため、インターネット上の金額だけで相続した車の価値を判断するのは難しい場合があります。

日本自動車査定協会(JAAI)に査定を依頼する

相続人同士で車の価値について話し合いたい場合や、相続に関する評価資料が必要な場合には、一般財団法人日本自動車査定協会(JAAI)に相談する方法があります。

JAAIでは、中古車の査定や、相続に関係する自動車の価値を示すための査定証の発行などを行っています。

中古車買取業者は、車を買い取って再販売することを事業としています。一方、JAAIは買取を目的とする業者とは異なる立場で査定を行う機関です。

そのため、車を売却する予定がなく、相続人同士の話し合いや手続きのために客観的な評価資料を用意したい場合には、JAAIへの相談も選択肢になります。

査定証などの書類は、相続人同士で車の価値について話し合う際や、名義変更の手続きで評価資料が必要な場合に役立つことがあります。

ただし、査定を依頼すれば、どのような相続手続きでも必ずその書類が認められるというわけではありません。利用目的に応じて、必要な評価方法や書類を事前に確認することが大切です。

中古車買取業者の査定を受けるときの注意点

中古車買取業者は、車を売却したい人にとって便利な相談先です。

一方で、買取業者が提示する金額は、あくまでその業者が車を買い取る場合の価格です。

中古車買取業者は、買い取った車を再販売することを事業としているため、査定額には車の再販売の見込みや、仕入れ・販売にかかる費用などが反映されます。

また、業者によって販売先や得意とする車種、在庫状況などが異なるため、同じ車でも査定額に差が出ることがあります。

これは特定の業者に限った話ではなく、中古車の買取という取引の性質によるものです。

そのため、買取業者の査定額だけを見て、相続した車の価値を判断するのは慎重に考えたいところです。

例えば、相続人の一人が車を引き継ぎ、ほかの相続人との間で財産の分け方を話し合う場合、買取価格だけでは全員が納得できないことも考えられます。

そのような場合には、複数の業者に査定を依頼したり、JAAIに相談したりする方法もあります。

車を売却するための価格を知りたいのか、相続財産としての評価資料が必要なのか。目的に応じて査定方法を選ぶことが大切です。

相続人同士で車の価値について意見が分かれたら?

例えば、父親が所有していた自動車を長男が引き継ぐことになったとします。

長男は「古い車だから、ほとんど価値はない」と考えている一方、ほかの相続人は「まだ十分に価値があるのではないか」と考えている場合です。

このようなとき、当事者同士の感覚だけで話し合いを進めると、意見がまとまらないことがあります。

必要に応じて査定資料などを用意し、車の価値について共通の判断材料を持つことも一つの方法です。

ただし、車の評価額だけで相続財産の分け方が自動的に決まるわけではありません。ほかの財産の有無や相続人全員の意向なども踏まえて話し合う必要があります。

車の価値が100万円以下なら、名義変更の手続きが変わることも

普通車の相続による名義変更では、一定の条件を満たす場合、査定額などの資料を添えて「遺産分割協議成立申立書」を利用できることがあります。

これは、相続する自動車の価値が100万円以下である場合に、通常の遺産分割協議書に代えて利用できる制度です。

また、ここでいう車の価値についても、単に中古車販売サイトで似た車の価格を調べればよいとは限りません。

どのような査定資料が必要なのか、手続きの前に確認しておくと安心です。

なお、この取扱いは普通車の手続きに関するものであり、軽自動車では手続きが異なります。

相続税の申告が必要な場合は?

相続した車の価値を調べる目的が、相続税の申告である場合には注意が必要です。

相続税の計算では、原則として亡くなった時点の財産の価値を評価します。

中古車買取業者の査定額や、現在の中古車販売価格が、そのまま相続税の計算に使う評価額になるとは限りません。

相続税の申告が必要な場合や、評価方法に迷う場合には、税理士などの専門家に相談するとよいでしょう。

相続した車の価格を調べるときは、目的に合った方法を選びましょう

相続した車の価値を調べる方法には、中古車買取業者への査定依頼、インターネットでの相場調査、JAAIへの相談などがあります。

それぞれ目的や性質が異なるため、何のために価格を調べるのかを考えて選ぶことが大切です。

  • 車を売却したい場合: 中古車買取業者に査定を依頼する
  • おおよその相場を知りたい場合: 中古車販売サイトなどを参考にする
  • 相続人同士の話し合いや名義変更に向けて評価資料が必要な場合: JAAIなどに相談する
  • 相続税の申告が関係する場合: 税理士などの専門家に相談する

相続した車の価値を知ることは、その後の相続手続きを進めるための大切な一歩です。

価格を調べる目的を整理し、必要に応じて適切な相談先を選びましょう。

ゆめのほし行政書士事務所では、名古屋ナンバー管轄の自動車・バイクの相続手続きをお手伝いしています。

  • 相続した普通車の名義変更
  • 相続に伴う自動車の必要書類の準備
  • 遺産分割協議書など、手続きに必要となる書類の作成
  • 相続した車を引き継ぐ際の手続きに関するご案内

車の価値の評価や相続税の申告など、当事務所で対応できない業務については、必要に応じて適切な専門家への相談をご検討ください。

相続した自動車の名義変更でお困りの方は、自動車相続の手続きについてもご覧ください。