相続と車庫証明|名義変更前に確認しておきたいポイント

相続

親や家族が亡くなり、車を相続することになったとき、

「車の名義変更をしなければ」
「車庫証明も取り直す必要があるのだろうか」

と悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。

相続した車の手続きでは、名義変更だけでなく、車を誰が引き継ぐのか、これからどこに保管するのかといった点も大切です。

ただし、相続した車の名義変更では、必ず車庫証明が必要になるわけではありません。

普通自動車か軽自動車か、使用する場所や保管場所が変わるかどうかによって、必要な手続きが異なります。

この記事では、相続した車の名義変更と車庫証明の関係について、名義変更の前に知っておきたいポイントをまとめます。

相続した車は、まず誰が引き継ぐのかを整理する

車検証に記載されている所有者が亡くなった場合、まず考えたいのは、その車を誰が引き継ぐのかという点です。

例えば、次のようなケースがあります。

  • 同居していた子どもが、そのまま車を使う
  • 別の場所に住んでいる子どもが車を引き継ぐ
  • 相続人のうち誰も使わないため、第三者へ譲る
  • 車を使う予定がなく、売却や廃車を考えている

車を誰が引き継ぐのかによって、その後の名義変更や車庫証明の手続きも変わってきます。

相続人が複数いる場合は、車を誰が取得するのかについて、相続人同士で話し合う必要が生じることもあります。

「とりあえず名義変更だけ先に済ませよう」と考える前に、車の引き継ぎ方を整理しておくことが大切です。

相続した車に車庫証明は必要?

車庫証明の要否を考えるときは、単に車の所有者が変わるかどうかだけでなく、使用の本拠の位置が変わるかどうかが重要になります。

使用の本拠の位置とは、個人の場合、原則として実際にその車を使用する生活の拠点となる場所です。保管場所とは、車を通常保管する駐車場などをいいます。

例えば、次のような違いがあります。

これまでと同じ場所で車を使い続ける場合

親が亡くなり、同居していた子どもが車を引き継いで、これまでと同じ生活の拠点で使い続けるケースです。

この場合、使用の本拠の位置が変わらなければ、普通自動車の名義変更で車庫証明が不要となることがあります。

ただし、個別の登録内容や地域による違いもあるため、すべてのケースで不要と決めつけることはできません。

別の住所に住む相続人が車を引き継ぐ場合

親とは別の住所に住んでいた子どもが車を引き継ぎ、自分の生活の拠点で使用する場合です。

この場合、使用の本拠の位置が変わるため、普通自動車では、名義変更に先立って車庫証明を取得する必要があるのが原則です。

駐車場についても、新しい住所の近くで確保する必要があります。

ただし、車庫証明が必要な地域かどうかなど、個別の条件によって異なる場合があります。

住所は変わらないものの、駐車場だけ変わる場合

自宅の住所は変わらなくても、実家の駐車場を使わなくなり、新たに月極駐車場を借りるケースもあります。

この場合は、使用の本拠の位置が変わるのか、それとも保管場所だけが変わるのかによって、必要な手続きが異なります。

普通自動車では、使用の本拠の位置が変わらず、保管場所だけを変更する場合、車庫証明の新たな取得ではなく、保管場所の変更届出が必要になることがあります。

そのため、駐車場が変わるからといって、必ず名義変更前に車庫証明を取り直すとは限りません。

普通自動車と軽自動車では手続きが異なる

相続した車が普通自動車なのか、軽自動車なのかによっても、車庫に関する手続きは異なります。

普通自動車の場合

普通自動車では、使用の本拠の位置が変わる名義変更などで、車庫証明が必要になるのが原則です。

一方、使用の本拠の位置が変わらない場合には、車庫証明が不要となることがあります。

また、保管場所だけを変更する場合は、変更届出が必要となるケースがあります。

軽自動車の場合

軽自動車は、普通自動車のように、名義変更の際に車庫証明を提出する仕組みではありません。

車庫証明に相当する手続きとして、地域や状況に応じて保管場所の届出が必要になります。

ただし、保管場所の届出が不要な地域もあります。

名義変更をした後に届出が必要になるケースもあるため、「軽自動車だから車庫の手続きは何もしなくてよい」とは限りません。

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車庫証明の手続きでつまずきやすいポイント

相続した車の手続きを進めるときは、次のような点に注意が必要です。

  • 車を引き継ぐ人が決まっていない:相続人同士の話し合いが必要になる場合があります。
  • 駐車場の使用権限がない:親が契約していた月極駐車場を、相続後もそのまま利用できるとは限りません。
  • 車庫証明と名義変更の順番を間違える:必要な書類や手続きが整わず、二度手間になることがあります。
  • 軽自動車の保管場所届出を忘れる:地域や状況によっては、名義変更後に届出が必要です。

特に、親が借りていた駐車場を相続人が引き続き利用する場合は、駐車場の契約についても確認しておきたいところです。

車庫証明の申請では、駐車場を使用する権利を示す書類が必要になることがあります。駐車場の所有者や管理会社から使用承諾証明書を取得する必要がある場合もあります。

相続した車をすぐに売却・譲渡したい場合は?

相続した車を自分では使わず、売却や第三者への譲渡を考えている方もいらっしゃるでしょう。

この場合も、車庫証明のことだけを考えて手続きを進めるのではなく、まず誰が車を引き継ぎ、どのような形で売却・譲渡するのかを整理することが大切です。

車を取得する人や使用の本拠の位置が変わる場合には、名義変更に必要な書類や車庫証明の要否も変わることがあります。

また、相続人同士の話し合いが終わっていない段階で、売却や譲渡を先に進めることには注意が必要です。

名義変更前に整理しておきたいこと

相続した車の手続きを始める前に、次の点を整理しておくと、その後の流れが分かりやすくなります。

  • 車を誰が引き継ぐのか
  • 普通自動車か軽自動車か
  • 車を使用する場所は変わるのか
  • 駐車場はこれまでと同じ場所を使うのか
  • 車庫証明や保管場所の届出が必要な地域か

これらを整理することで、名義変更の前に車庫証明を取得すべきか、名義変更後に保管場所の届出を行えばよいかなど、必要な手続きを判断しやすくなります。

ゆめのほし行政書士事務所では、名古屋ナンバーの自動車・バイクに関する手続きを取り扱っています。

  • 相続した自動車の名義変更
  • 名古屋市の車庫証明や軽自動車の保管場所届出
  • 名義変更に伴うナンバープレートや封印の交換

相続と車庫証明の手続きは、車種や住所、駐車場の状況によって進め方が変わります。

手続きを始める前に必要なことを整理し、ご自身で進める部分と専門家に依頼する部分を分けて考えることも大切です。