遺言書を作りたいけれど、財産をすべて把握できていない場合は?

相続

「家族のために遺言書を作っておきたい」

そう思っていても、いざ準備を始めると、何から手をつければよいのか分からなくなることがあります。

預貯金や不動産はもちろん、自動車や株式など、財産は人によってさまざまです。

「自分の財産を全部把握できていない」
「財産を整理してからでないと、遺言書は作れないのでは?」
「書き漏らしがあったら、家族が困るのでは?」

このような不安から、遺言書の作成を先延ばしにしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は、財産の全体像を把握することは大切ですが、すべての財産を完璧に整理できるまで、何も始められないというわけではありません。

この記事では、遺言書を作る前に整理しておきたい財産や、財産の一部が分からない場合に気をつけたいことをご紹介します。

遺言書を作る前に、どのような財産を整理すればよい?

遺言書を作るときは、まず自分がどのような財産を持っているのか、分かる範囲から整理してみましょう。

例えば、次のような財産があります。

  • 預貯金:銀行名、支店名、口座など
  • 不動産:自宅、土地、賃貸物件など
  • 自動車・バイク:所有している車やバイク
  • 株式・投資信託:証券会社の口座で保有している財産
  • その他の財産:貴金属、貸付金など
  • 借入金など:住宅ローンやその他の借入れ

財産の内容によって、確認する資料や整理の方法は異なります。

不動産であれば登記事項証明書や固定資産税関係の書類、預貯金であれば通帳や金融機関の資料などが手がかりになります。

すぐに分からない財産があっても、まずは手元にある資料から整理していくとよいでしょう。

財産をすべて把握できていなくても、遺言書は作れる?

財産の一部が分からないからといって、必ずしも遺言書の作成を諦める必要はありません。

例えば、預貯金の残高が変動していたり、所有している財産の一部について資料が見つからなかったりすることもあります。

そのような場合でも、現時点で分かっている財産を整理し、どのような内容の遺言書にしたいのかを考えることはできます。

ただし、財産の記載に漏れがあると、その財産について遺言書で指定した分け方が適用されず、相続人同士で遺産分割の話し合いが必要になる場合があります。

そのため、遺言書を作る際には、把握できている財産だけでなく、把握できていない財産が残っていないかにも気を配ることが大切です。

財産の書き漏らしがあると、どうなる?

例えば、自宅と預貯金については遺言書に記載したものの、所有している自動車については何も書いていなかったとします。

この場合、自動車について遺言書による指定がなくとも、原則として、その自動車はほかの相続財産と同様に相続の対象となります。

遺言書に記載されていない財産の扱いについては、遺言書のほかの記載内容や相続人の状況などによって異なります。

相続人全員で遺産分割の話し合いが必要になることもあるため、財産の記載漏れには注意したいところです。

遺言書を作るときは、個々の財産について誰に引き継いでもらいたいのかを考えるとともに、遺言書に記載していない財産が見つかった場合の扱いについても検討しておくとよいでしょう。

自動車を所有している場合も、忘れずに整理しましょう

自動車を所有している方は、預貯金や不動産だけでなく、自動車についても整理しておくことをおすすめします。

例えば、次のような点です。

  • 車検証に記載されている所有者は誰か
  • 自動車を誰に引き継いでもらいたいか
  • 自動車のローンや所有権留保がないか
  • 相続後に名義変更などの手続きが必要になるか

自動車は、家族が日常生活で使用していることも多く、相続が始まった後に「誰が引き継ぐのか」「どのような手続きが必要なのか」と困る場合があります。

あらかじめ自分の希望を整理し、遺言書にどのように記載するかを考えておくことは、残される家族の負担を減らすことにもつながります。

なお、車検証上の所有者が自分以外の人や会社になっている場合などは、通常の相続とは異なる対応が必要になることがあります。

財産を整理することは、家族への思いやりにもつながる

遺言書は、単に財産の分け方を決めるためだけのものではありません。

自分が亡くなった後、家族が困らないように準備しておくためのものでもあります。

誰に何を残したいのか、なぜそのように考えているのか。

こうした気持ちを整理しておくことも、遺言書を作るうえで大切です。

遺言書には、財産の分け方などの法的な効力を持つ記載だけでなく、家族への感謝や、分け方を決めた理由などを「付言事項」として記載することもできます。

付言事項そのものには、原則として法的な強制力はありませんが、遺言者の思いを家族に伝える手段の一つになります。

ゆめのほし行政書士事務所では、名古屋ナンバー管轄の自動車・バイク手続きについて、次のようなお手伝いをしています。

  • 自動車の相続に伴う名義変更
    ご家族が亡くなり、自動車を引き継ぐことになった場合の名義変更手続きをお手伝いします。
  • 相続した自動車の売却に伴う名義変更
    相続した自動車を売却したい場合に、状況に応じた名義変更手続きをお手伝いします。
  • 相続に伴う書類の準備
    自動車の名義変更に必要となる戸籍などの書類について、手続きに応じた準備をお手伝いします。

相続では、不動産や預貯金などの手続きと並行して、自動車の名義変更が必要になることもあります。

相続全体の手続きのうち、自動車・バイクに関する手続きが必要になった場合には、車種や相続の状況に応じて進めることが大切です。