車庫証明書は必ず取らないといけない？取得が不要なケースの詳細

自動車の手続きを行うときに必要となる「車庫証明書」ですが、実は全てのケースにおいて取得が必要となるわけではありません。この記事では、「車庫証明書の取得が不要となるケース」について解説します。

車庫証明書の取得が不要なケース

車庫証明書は駐車場を管轄している警察署から交付される証明書類で、新しい車検証の交付を受けたり、車検証の内容を書き換えるときに、地方運輸局へ提出する添付書類の1つです。この車庫証明書は、多くのケースにおいて必要となりますが、稀に車庫証明書の取得が不要なケースもあります。

軽自動車の車検証を取得・変更するとき

軽自動車の車検証を新しく交付を受けたり、車検証の内容を変更するときに「車庫証明書」の取得は不要です。

そもそも軽自動車には車庫証明書というものが存在しておらず、取得することもできません。ただし、新しく自動車を所有する場合や、車検証に記載されている「使用の本拠の位置」や「保管場所（駐車場）の位置」に変更があった場合には、駐車場を管轄している警察署にて「保管場所（車庫）の（変更）届」を行わなければなりません。

使用の本拠の位置に変更がないとき

車検証に記載されている「使用の本拠の位置に変更がないとき」は車庫証明書の取得は不要です。

使用の本拠の位置とは、対象となる自動車を実際に管理している場所のことで、一般的には住所が使用の本拠の位置となります。

使用の本拠の位置に変更がないときの具体的なケースとして、同居者の相続があります。亡くなった方と同じ家に住んでいた方が、その亡くなった方の自動車を相続して使用する場合には使用の本拠の位置に変更がないことになります。

このようなケースでは車庫証明書の取得は不要です。ただし、管轄の地方運輸局にて車検証の名義変更等は行う必要があります。

他にも、使用の本拠の位置に変更がないときケースは存在します。

例えば、車検証記載の住所が東京にあり、車検証記載の使用の本拠の位置が名古屋にあるような場合です。法人が自動車を使用するようなケースをイメージしていただければと思います。

東京にある本社を住所として設定し、名古屋にある支店を使用の本拠の位置に設定したりします。その後の事情の変化により、車検証記載の住所を東京から名古屋へ移動させるといった場合が該当します。

このようなケースでは、車検証記載の「住所」と「使用の本拠の位置」は異っていましたが、使用の本拠の位置に変更はなく住所のみを変更することになります。使用の本拠の位置に変更はないため車庫証明書の取得も不要となります。ただし、管轄の地方運輸局にて車検証の住所変更等は行う必要があります。

使用の本拠の位置に変更がなくとも、保管場所（駐車場）の位置に変更が生じている場合には、駐車場を管轄している警察署にて保管場所（駐車場）の変更届を行わなければなりませんので注意が必要です。

一部の山間部や農村地など

一部の山間部や農村地などは車庫証明書が不要の地域に指定されているところがあります。

これは、山間部や農村地が保管場所（駐車場）して他人に与える影響が少ないためと考えられます。

そもそも車庫証明書を交付する目的は、道路を自動車の保管場所として使用しないよう義務づけるとともに、自動車の駐車に関する規制を強化することにより、道路使用の適正化、道路における危険の防止や道路交通の円滑化を図ることため、駐車場を確保していることを証明するものです。

山間部や農村地は都会とは異なり、土地や道路にもゆとりがありますのでそこまで規制を厳しくする必要がないということです。

車庫証明書が不要な地域につきましては、管轄している警察署にて確認されると良いでしょう。なお、名古屋ナンバー管轄において車庫証明書が不要の地域に指定されているところはありません。

自動車の手続きに困ったときは

弊所へ相談・依頼することができます

今回は「車庫証明書の取得が不要なケース」について解説しました。車庫証明書は、新しく車検証の交付を受けたり、車検証の住所（使用の本拠の位置）を変更するときに必要となる書類の1つです。車庫証明書の取得はご自身で取得を行うこともできますし、代理人へ取得を依頼することもできます。

弊所では名古屋市在住の方を対象に自動車の各種手続きを行っております。自動車の手続きでお困りの際にはご連絡下さい。

※車庫証明書の取得を必ず保証するものではありません。弊所による調査の結果、車庫証明書の取得申請ができないと判断したり、申請後の警察の調査により車庫証明書が交付されない可能性もあります。