親や配偶者が亡くなり、車を相続することになったとき。
「名義変更は必要だと聞いたけれど、ナンバープレートはそのまま使えるのだろうか?」
「自分で手続きできるのか、それとも車を運輸支局まで持っていく必要があるのだろうか?」
このような疑問を持つ方もいらっしゃると思います。
結論からいうと、相続した車でも、条件によってはナンバープレートを交換せずに名義変更できます。
一方、相続をきっかけに車を使う場所が変わる場合などは、名義変更と同時にナンバープレートの交換が必要になることがあります。
大切なのは、相続の手続きだけでなく、これから誰が、どこで車を使うのかという点です。
この記事では、相続した車のナンバープレートについて、名義変更とあわせて知っておきたいポイントをお伝えします。
相続しただけでは、ナンバープレートを交換する必要はない?
まず知っておきたいのは、相続したからといって、必ずナンバープレートを交換するわけではないということです。
たとえば、亡くなった方が使用していた車を、同じ場所に住むご家族が引き継ぎ、使用の本拠の位置も変わらない場合は、ナンバープレートをそのまま使って名義変更できることがあります。
ここで大切なのは、住民票上の住所だけでなく、車を実際に使用する拠点である「使用の本拠の位置」です。
相続人が別の住所に住んでいても、必ずナンバープレートが変わるとは限りません。反対に、同じ内であっても、使用の本拠の位置や登録内容によっては、ナンバープレートの交換が必要になる場合があります。
そのため、相続した車の手続きを始める際は、現在の登録内容と、相続後の使用状況を踏まえて進めることが大切です。
ナンバープレートの交換が必要になるのは、どのような場合?
相続した車で、ナンバープレートの交換が必要になる主なケースを見ていきましょう。
① 車を使う場所が変わり、管轄が変わる場合
相続した車を、これまでとは別の地域で使用する場合は注意が必要です。
たとえば、名古屋ナンバーの車を相続し、相続人が別の地域で使用することになったとします。
その結果、使用の本拠の位置が変わり、登録を管轄する運輸支局などが変わる場合は、原則として新しい管轄のナンバープレートへの変更が必要になります。
一方、使用の本拠の位置が変わっても、管轄が変わらなければ、ナンバープレートを交換せずに手続きできる場合があります。
「住所が変わるか」だけでなく、「管轄が変わるか」が重要なポイントです。
ナンバープレートの交換が必要かどうかを考える際には、変更後の使用の本拠の位置が、どの運輸支局などの管轄になるのかを知っておくことも大切です。
名古屋ナンバーの管轄地域については、こちらの記事でご紹介しています。

② 相続を機に、使用者や使用の本拠の位置も変わる場合
車の相続では、所有者の名義変更だけでなく、使用者や使用の本拠の位置も変更することがあります。
たとえば、亡くなった方が所有・使用していた車を、別のご家族が引き継いで使用するケースです。
このような場合は、名義変更に必要な相続関係の書類だけでなく、変更後の登録内容に応じた手続きも必要になります。
名義変更だけで済むと思って準備を進めたところ、ナンバープレートの交換も必要だと分かれば、予定していた手続きが増えてしまうこともあります。
相続人が遠方に住んでいる場合や、車を別の地域へ移す場合は、特に注意したいところです。
③ ナンバープレートが破損している場合
相続とは直接関係ありませんが、ナンバープレートが曲がっていたり、文字が読み取りにくくなっていたりする場合は、再交付などの手続きが必要になることがあります。
ただし、破損の程度やナンバープレートの状態によって手続きが異なります。
相続による名義変更とあわせて対応したい場合は、現在のナンバープレートの状態も踏まえて準備を進めるとよいでしょう。
普通車と軽自動車では、ナンバープレート交換の方法が違う
相続する車が普通車なのか、軽自動車なのかによっても、手続きの進め方は異なります。
普通車の場合
普通車の後ろのナンバープレートには、車両の登録状態を示す「封印」が取り付けられています。
そのため、ナンバープレートの交換が必要な場合は、封印についても対応しなければなりません。
通常の手続きでは、車両を運輸支局などへ持ち込んで封印を受ける必要があります。
ただし、一定の条件を満たす行政書士による封印制度を利用できる場合は、ご自宅や保管場所でナンバープレートと封印を交換できるケースもあります。
車を運輸支局まで運転することが難しい方や、平日に時間を確保することが難しい方にとっては、知っておきたい選択肢です。
「車を運輸支局まで持っていくのが難しい」「自宅でナンバープレートを交換できる方法を知りたい」という方は、こちらの記事もご覧ください。

軽自動車の場合
軽自動車には、普通車のような封印はありません。
そのため、ナンバープレートの交換方法や手続きの流れは普通車と異なります。
もっとも、軽自動車であれば必ず簡単に済むというわけではありません。相続関係の書類や変更後の登録内容によって、必要な準備は変わります。
また、管轄が変わる場合には、ナンバープレートの交換が必要になることがあります。
普通車と軽自動車では必要な手続きが異なるため、車種に応じて準備することが大切です。
相続した車の名義変更は、自分でできる?
相続した車の名義変更は、必要な書類をそろえ、ご自身で手続きを進めることもできます。
特に、相続人が少なく、誰が車を引き継ぐのかが決まっており、必要な書類もそろっている場合は、ご自身で進めやすいことがあります。
一方で、相続人が複数いる場合や、亡くなった方の戸籍をさかのぼって集める必要がある場合などは、書類の準備に時間がかかることがあります。
さらに、名義変更とナンバープレート交換が必要になると、相続関係の書類だけでなく、車両の持ち込みや封印の手配なども考えなければなりません。
平日に運輸支局などへ出向く時間を確保できるか、車を移動できるかという点も、手続きを自分で進めるかどうかを考える際の判断材料になります。
書類を集めることだけでなく、名義変更からナンバープレート交換まで、どのような順序で進める必要があるのかを把握しておくことが大切です。
相続した車の手続きで、後から困らないために
相続した車の手続きでは、相続人や必要書類のことに意識が向きがちです。
しかし、実際に車を引き継ぐ際には、ナンバープレートをそのまま使えるのか、交換が必要なのかという点も重要になります。
特に、次のような場合は、事前に手続きの流れを整理しておくと安心です。
- 相続人が亡くなった方とは別の住所に住んでいる
- 車を別の地域へ移して使用する予定がある
- 普通車で、ナンバープレートの交換が必要になりそう
- 運輸支局まで車を持っていくことが難しい
- 相続関係の書類をどこまで集めればよいか分からない
ナンバープレートの交換が必要かどうかによって、その後の手続きや準備も変わってきます。
名義変更だけを考えるのではなく、相続後に車をどこで使用するのかまで含めて考えることが大切です。
当事務所がお手伝いできること
めのほし行政書士事務所では、名古屋市にお住まいの方を対象に、自動車の相続に伴う名義変更やナンバープレートの交換などのお手伝いをしています。
たとえば、次のような手続きです。
- 相続した自動車の名義変更
- 相続手続きに必要となる戸籍などの書類の収集・整理
- 名義変更に伴うナンバープレートの交換
- 普通車のナンバープレートと封印の交換
- ご自宅や保管場所でのナンバープレート交換が可能なケースへの対応
ナンバープレートの交換が必要な場合でも、車両の種類や登録内容、封印に関する条件によって、対応できる方法は異なります。
そのため、名義変更だけでなく、ナンバープレートの交換まで含めて手続きを進めることが大切です。
相続した車の手続きでお困りの方は、名義変更とナンバープレートの扱いを切り離さず、全体の流れを踏まえて準備を進めましょう。
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