駐車場の契約書に「車庫証明書は発行できません」と書いてあります。どういうこと、どうすればいい？契約書が伝えたいことの詳細。

自動車を購入したり、住所が変わったときに「車庫証明書」という書類が必要になりますよね。

そこで駐車場の契約書を確認すると、そこには車庫証明書を発行できないような意味の文章が書かれていることがあります。

これは一体どういうことなのでしょうか。今回は駐車場の契約書が伝えたいことを詳しく紹介します。

この記事は「ゆめのほし行政書士事務所」が作成しました。

契約書が伝えたいことの詳細

駐車場の契約書に「車庫証明書は発行できません」という内容の文章があった場合、その文章のみでは何を伝えたいのかは判断できませんので、駐車場の契約内容と照らし合わせながら読み取らなければなりません。

一つ目が、そもそも窓口が違うということを伝えようとしている。です。

実は。車庫証明書は警察署にて取得を行うものです。駐車場の大家さんや管理会社から取得するものではありません。

そのことを伝えようとしているのかもしれません。

二つ目が、連絡なしに車庫証明書を取得しないで欲しいと伝えようとしている。です。

駐車場の契約書は一定の要件を満たしている場合に、その契約書を警察署へ提出することにより車庫証明書の取得を行うことができます。

しかし、これでは駐車場の大家さんや管理会社は困ることがあります。自分たちが管理している駐車場に、自分たちの知らないところで警察による自動車の登録が行われているからです。

警察は車庫証明書を発行するときに、その申請された駐車場と申請された自動車の情報の紐づけを行います。

駐車場の大家さんや管理会社は、駐車場の契約書を交わすときに、その駐車場にどのような自動車が停められるのかは把握してはします。駐車場の利用者が車庫証明書が必要になるということもわかっています。

ですが、事前に連絡なしに車庫証明書を取得されると管理上の問題が生じるため、駐車場の契約書で車庫証明書は取得しないで欲しいということを伝えているのかもしれません。

なお、駐車場の大家さんや管理会社へ連絡をすると、警察による車庫証明書の取得に必要となる「使用承諾書しようしょうだくしょ」を発行してくれます。その使用承諾書とその他の書類を警察署へ持って行くと車庫証明書は交付されます。

三つ目が、警察による車庫証明書は取得できないということを伝えようとしている。です。このケースは、本当に車庫証明書の取得ができない可能性があります。

これは日貸し、週貸しなどの短期間契約の駐車場の契約書に見られたりします。警察にて行う車庫証明書の申請では、最低1カ月以上の単位で契約している駐車場でなければ受付をしてもらえません（3カ月以上の単位で契約されているものが望ましいです）。

そのため、これらのような駐車場を借りている場合には本当に車庫証明書の取得ができない可能性が高いです。

今回は「車庫証明書の契約書」について解説しました。

駐車場の契約書に車庫証明書が取得できないような文章が記載されていても、その伝えたい内容や手続きの進め方によっては車庫証明書が取得できるケースはあります。

車庫証明書は新しく自動車を購入したり、転入の手続きをするときに必要なものですので、取得できないと困ってしまいますよね。あまり自動車の手続きをされない方にとっては、駐車場の契約書は見慣れないものですし、警察に車庫証明書を取得する機会もあまりないかと思われます。

弊所では名古屋市内在住の方を対象に自動車の手続きを代わりに行っております。

※車庫証明書の取得を必ず保証するものではありません。車庫証明書の取得には、駐車場の契約書内容や契約車両の情報、その他、使用者の住所情報などが法律に適している必要があります。