親が亡くなったあと、
「とりあえず自分が車を使っている」
「名義変更はまだだけど、特に誰からも何も言われていない」
こうした状況は珍しくありません。
しかし実務では、この“とりあえず”が家族トラブルのきっかけになることがあります。
今回は、
相続した親の車をそのまま使うことの問題点と、
家族でもめないために知っておいてほしいポイントを解説します。
結論:使う前に「整理」が必要です
相続した車を使うこと自体が、
すぐに違法になるケースは多くありません。
ただし重要なのは、
車は相続財産であり、名義が親のまま=相続人全員のもの
という点です。
「誰かが使っている=その人の車」
ではありません。
なぜ車は相続トラブルになりやすいのか
車は、相続財産の中でも特に揉めやすい特徴があります。
- 日常的に使われる
- 保管場所が決まっている
- 「誰が使っているか」が目に見える
そのため、他の相続人から見ると、
- 「勝手に使っているように見える」
- 「売ったらどうするつもり?」
- 「相談はあった?」
といった不満が生まれやすくなります。
よくあるトラブルのきっかけ
① 相続人が複数いるのに一人が使い続けている
最初は黙認されていても、
- 遺産分割の話が出た
- お金の話になった
- 感情的な行き違いが起きた
こうしたタイミングで、
「なぜあの人だけ使っているの?」という不満が表面化します。
② 「使っているだけ」のつもりが責められる
使っている側は、
- 「生活に必要だった」
- 「壊れないように動かしていただけ」
と思っていても、
他の相続人からは
👉 無断使用・独占と受け取られることがあります。
③ 売却・廃車の段階で話がまとまらない
車を処分しようとすると、
- 相続人全員の同意が必要
- 書類がそろわない
- 「そんな話は聞いていない」と言われる
結果、何年も動かせない車になることも少なくありません。
家族でもめないために、最低限やっておきたいこと
① 誰がどうするのかを共有する
- 誰が使うのか
- 売るのか、残すのか
- 名義はどうするのか
口頭でもいいので、一度は話題に出すことが大切です。
② 名義変更を後回しにしすぎない
名義変更をしないまま時間が経つほど、
連絡が取りづらくなるなど、手続きのハードルが上がります。
③ 「使っている人=相続する人」と決めつけない
実務では、
- 使っている人と相続する人が違う
- 売却前提で一時的に使っている
というケースも多くあります。
思い込みが一番のトラブル原因です。
放置すると起きやすいこと
名義変更をしないまま使い続けると、
- 家族関係がぎくしゃくする
- 話し合いができなくなる
- 専門家が入らないと進まなくなる
「車1台のこと」で、
ここまでこじれるケースも珍しくありません。
早めに整理することが、いちばん穏やかな解決です
相続した車の手続きは、
- 早い段階 → 選択肢が多い
- 時間が経つ → 調整が必要
という特徴があります。
「今は問題になっていない」
そのようなときこそ、整理するタイミングです。
当事務所がお手伝いできること
当事務所では、
- 相続した自動車の名義変更
- 相続人が複数いる場合の整理
- 家族でもめにくい進め方のご相談
など、実務と調整の両面からサポートしています。
「誰にも聞けない」
「今さら相談していいのか不安」
そんな段階からでも構いません。

